Last modified: Sat Nov 19 21:47:13 JST 2005

DesktopとしてのLinux

僕は職場でも自宅でも常用環境としてLinuxを使っているけど、 Linuxってサーバとして使うものじゃないの? なんて議論もあるみたいなので、 実際、どんな風に使っているのか、ここらで軽く用途ごとにまとめておこう。


デスクトップ

要はいつも目にする画面 −デスクトップ環境− だね。 Linuxだともろもろのアプリケーションに分かれて実現されているから、 ちょっと面倒な感もあるけど、僕は、 XFree86 + Enlightenment + GNOMEを使っている。 ウィンドウシステムの基本を実現してるX Window Systemは当然必須で、XFree86だね。 窓の制御や見た目を管理するウィンドウマネージャには、 仮想デスクトップが使いたかったので、Enlightenment。 で、Windowsのスタートメニューやタスクバーに相当する機能には、 GNOMEを使っている。

あと、遊び心も大切だ。ウィンドウには ActX を座らせている。biffも設定してるので、メールが来ると知らせてくれるよ。(笑)

メール

Emacs + Mewを使ってる。 なぜこの組み合わせなのかと言われても困るな。 MewがEmacsの上で動くからなのか、Emacsの上でMewが動くからなのか。(笑) メールについては、Windowsなメーラとやり取りしていても、 昔はちょろちょろ困ったこともあったけど、最近はもう問題になることは ほとんどない。画像が添付されてれば、 ImageMagickを起動して表示できるし、 pdfが添付されてれば、 Acrobat Reader を起動して表示できる。 まぁ、当然、WordやExcelが添付されてたら保存しかできないけど。 (*1)

「Mewを」というよりも、もう「Mewじゃなければ」困る状態。 (WanderlustSylpheedは、試してもないけど) MewならRFCに厳格なメールを送信できるし、MIMEのマルチパートは問題なく扱える。 なにより、GnuPGと連携して、 PGP暗号化メールが とっても簡単に送受信できる。 「暗号化メールは、別アクションで暗号化してから、改めてメーラで添付する」、 なんてかったるいのはごめんだけど、 MewならPGP/GnuPG の暗号化メールも手間入らずでサクサク使える。:)

暗号化したメールは、職場から自宅へちょいとした資料を送る時や、 開発中の製品に関する資料を開発者に送る時など、 外に漏れちゃ困るような内容をやりとりする時に使ってる。仕事以外だと、 Webサイトのid/passwordや、ネットバンキングのパスワードとかを メモっとくのにも使ってる。いや、忘れちゃうでしょ、実際、そういうのって。(^^; なので、id/passwordをメール本文に書いて、自分宛に暗号化して送信。 これなら送信経路上も受信後にディスクに保存されたメールファイルも 暗号化されてるので、自分しか見れなくて安心。 暗号化メールってのは、やっぱり必須。:)

Webブラウズ

Mozillaでおっけー。 これも数年前はIEでしか見れないページが多かったり、 CSSの実装が違って、変に表示されたり、動かないプラグインに困ったりもしたけど、 最近は、Linuxで(Mozillaで)困ることも少なくなった。 Flashは動くし、 Acrobat Reader もそのプラグインもあるし、Java Appletなページもまず平気だし。 まぁまだ、IEでないとどうにもならないところもあるんだけど、 だいぶ減ったと言うか、そういうサイトに会うのも稀になった。 ただ、Shift_JISが埋め込まれてるのか、Flash内部の文字が化け化けってのは 今でも多々ある。(^^; それでも、"Skip Flash"とか"HTMLバージョン"なんて 回避ルートが用意されたサイトも増えてきたから、あまり気にならないね。

Webページ作成

Emacs + html-helper-mode で、htmlを直接書いてる。 html-helper-modeなら、<a href="....>とか、<blockquote>とかの タグセットもキー入力の組み合わせで入力できるから、あんま苦労してない。 というか、最初からずっと手書きなので、楽さを知らないとか。 でも、さすがにでっかい<table>とかは訳分かんなくなるけど、 そこは根性で。(笑) (*2)

サイトで使う画像の編集には、 The Gimpを使ってる。 絵心がないのでオリジナルな画像やアイコンは作らないけど、 自分のクルマの ナンバーを隠したり 、ある人用にアイコンを修正したり、 元画像を一部修正したり する時に重宝してる。僕の画像編集ってせいぜいその程度なので、 gimpで充分というか、gimpの機能だってごく一部しか使ってないくらい。

あと、htmlファイル群の管理は、CVSでやってる。 これも、CVSの操作はpcl-cvsを使って、Emacs上でやってる。addやupdateする ファイルを一覧から選択して、一括してどかっとcommitできるんで、 CVSに対する操作も楽ちん楽ちん♪

デジカメ画像

SDカードに記録したデジカメの画像は、SDカードリーダを使って見る。 SDカードリーダをUSBポートに挿したら、 あとはそれ用のディレクトリにアクセスするだけで読めちゃうので苦労なし。 画像を閲覧するのは、2ペイン表示で、スライドショーもできて、 オリジナルサイズ表示とウィンドウサイズに合わせたトリミング表示とを キー1つで切り替えられることから、 GQviewを使ってる。 ざっとサムネイル表示で一覧したい時には、 Nautilusを使ってる。 画像を見てて「あ、編集したいな」と思ったら、 どっちのソフトもgimpとか他のアプリをラウンチできるんで便利。 あと、SDからHDDにコピーとかするには、Nautilusと同じくGNOMEの ファイルマネージャのgmcを使ってる。SDカードのディレクトリを開いて 画像ファイルを選択して、コピー先のディレクトリにドラッグ&ドロップでコピー。

文書作成

基本的にplain textなので、Emacsでがしがし。 でも、やっぱビジネスではつらいね。表や図が必要な文書を作る時、 または意味もなくそれらを要求されている場合(笑)には、 やっぱりWindowsでMS OFFICEを使ってる。 Linux上でMS OFFICEの文書を閲覧できたりもするみたいだけど、 完璧にそれだけで済まないうちは、面倒なんでWindowsでやっちゃう。 つうか、そもそもWindowsソフトの文書を書くんだから、Windowsでやりますよ。:D なので、職場の机には、MS OFFICE用(笑)にWindowsなマシンもある。 ただ、プレゼン用のOHPならば、Linuxでも MagicPointで書けるけど、 ワープロ文書や表計算はやっぱMS OFFICE使っちゃうなぁ。

マルチメディアコンテンツ

音楽CDを聞くのは、gtcdで。フリーのCDDBにもアクセスできるし、 CD聞くのはこれで充分。Windows Media Player用の日本語OKなCDDBを 読むようにもできるらしーけど、それはやってない。 あと、不測の事態用の音楽CDバックアップや、データのバックアップは、 X-CD-Roastを使って、 CD-RやCD-RWに焼き焼きしてる。

mp3を聞くのは、XMMSで。 スキンとか変えねーし、遜色ない。mp3を作るのは、 午後のこ〜だ で。そうそうmp3も作らないので、GUIな gripも使ってない。 コマンドでせっせと作ってる。 gogoで作ったmp3もザウルスでちゃんと再生できるから問題なし。

ムービーファイルを見るのは、aviとかmpegなら xineで。QuickTimeはどうなのかなぁ、 試してないので分からない。Windows Media Playerなやつはダメなのかな。でも、 MPlayerならOKとの話。 あんま必要に駆られてないので試してないけど。

ストリーミングは Real Player で。残念ながら、Windows Media Player用のは見れない状況だけど、 3/4くらいのサイトはReal Player用のコンテンツを用意してくれてるので、 あんまり困ってない。これもMPlayerなら平気なのかな?

DVD Videoは、そもそもDVDなドライブを持ってないので、読めない。:D

コミュニケーション

チャットだと、Web chatはまぁ当然、Mozillaでできる。やらんけど。 IRCは、Emacs + Lieceかな。 Lieceは6ペイン表示でCHOCOA風画面もできるし。 他の選択肢としては、Mozillaに付いてるIRC Clientもあるけど、 日本語通る確認しただけで使ってない。 インスタントメッセージとしてはICQを使ってる。 ICQの正式なLinux版てのはないけど、ICQクローンの GnomeICUで、 ICQとやり取りできてる。知人はだいたいICQなので、これで問題なし。:)

プログラミング

プライベートでは、Emacsでしこしこ書いて、gccでコンパイルかねぇ。 最近はじぇーんじぇんやってないけどサ。 で、デバッグはDDD(Data Display Debugger)で、 グラフィカルにステップ実行する、と。いや、まじで、DDDはいいよ。 gdbでテキストベースでデバッグだったら、ちょっとつらいっす。 あと、gladeで gtk+の画面作るのも、ちょっとだけ勉強したけど、 結局、これはモノにできませんでしたね。(笑)

でも、最近はKylix 3の Delphi, C/C++の統合開発環境もあるし、 Sun ONE Studio 4の Javaの統合開発環境もあるので、これらを使えば開発も楽そうだよね。 どちらも、Open Edition, Community Editionとして、フリーなものも出ているので 手も出しやすいし。実際、両方を落してインストールもしてあるけど、 残念ながら、まだサンプルコードを覗いてるだけで、評価まではできてないので、 いつかなんとかしたいところ。

一方、職場では、Emacsで書いてCVSに突っ込んで、 Solaris側でそれを取り出してmake、かなぁ。デバッグはForteね。 Windowsアプリだったら、Emacsでコード書いて、 sambaでそのディレクトリにアクセスしてVisual Studioでビルドだな。 要は、Linuxでは、Emacsでソース書いたり見たりしてるだけ。 EmacsならM-x find-tagで見たい関数に飛べるし、 さくっとCVSにupdateできるからいいんだけど、 やっぱ、ソースの編集から強力なデバッガへとシームレスにつながってる Visual Studioの方が、効率はいいよねぇ。Visual Studioは僕でも褒めます。はい。


*1: 読めるようにできるのは知ってるんだけど、 文書作成に書いたように、 Windows専用マシンもあるし、あまりその方面の環境構築は頑張ってない。:D →見れるようにした。 早くやればよかった。(笑)
*2: PSGML でやれって話を聞いたので、ちょっと試み中。 DTDファイルの置き方が悪いらしく、なんか怒られ中。:(

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あらいよしのり

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